行政書士試験は合格するのは簡単ではありません。
しかし、正しい勉強法で勉強すれば必ず合格できる試験でもあります。
法律知識ゼロから半年で行政書士試験に合格した筆者が経験を踏まえて、行政書士試験の勉強法を紹介します。
取捨選択しながら、自分の勉強法の参考にしてくださいね。
また、合格体験記も書いていますので、もしよろしければご覧くださいね。
行政書士試験とは
行政書士試験は、日本で行政書士資格を取得するための国家試験です。行政書士は、一般市民や法人が行政手続きを円滑に行うための支援を行う専門家です。
試験はマークシートと記述式で行われます。
合格率は毎年10~15%程度です。
行政書士試験の勉強法のポイント
基本的には、しっかり暗記することが大切です。
行政書士試験は、細かい知識を聞いてくるため、うろ覚えでは正答できません。
「正確な知識」が要求される試験です。
そのためには、理解・暗記・演習の3つをちゃんと繰り返すことです。
詳しく書くと、「内容を理解すること」「内容を覚えること」「ちゃんと覚えたかどうか問題を解いて確認すること」を繰り返すことで、正確な知識が定着します。
行政書士試験の基本的な勉強法
筆者の経験を踏まえた、行政書士試験の基本的な勉強を紹介します。
テキストの読み方
1回で全部理解しようとしない
1回で全部理解できるほど簡単ではありません。
特に法律系の文章を読み慣れていない人にとっては、独特の言い回しや堅苦しい日本語が出てきて大変です。
多少調べてみて良くわからなかったら次にいきましょう。
筆者も最初読んだときは「???」でした。
前回の復習から始める
勉強はつい次の範囲をどんどんやっていきたくなりますが、人間の脳は「繰り返す」ことで、定着しやすく、忘れにくくなるという性質があります。
少しでもいいので、新しいページに進む前に復習してください。
1時間かけて勉強したところを10分程度かければ十分です。
また、「前回」の内容を復習することで、「今回」新しく勉強するところの理解がスムーズになったり、知識のつながりができやすくなります。
わずかな時間の復習が、その後大きな差になります。
新しい知識は気にせず「書き込む」
知らなかった言葉の意味や、補足情報など、どんどん書き込んでください。
テキストは市販されているものはある意味未完成品です。
自分にとって必要な知識をどんどん足していきましょう。
1冊にまとまっていた方が、どこに書いたかわからなくなることや、持ち運ぶ教材を増やさずに済みます。
行政書士試験 暗記のやり方
同じところを何回もやる
先ほども言及しましたが、何回も同じところをやることで人間の脳は知識が定着しやすく、しかも忘れにくい状態になります。
そのため、例えば30ページの内容を覚える際、1日ごとに違う10ページを3日やるより、同じ30ページを3日やった方がいいわけです。
「間違えたところ」を徹底的にやる
問題演習で間違えたところ、そして関連知識をしっかり覚えましょう。
「間違えたところ」というのは、「自分にとって覚えにくいところ」または「勉強不足のところ」です。
普通に広く勉強すると、「ほぼ完璧な分野」も勉強することになります。間違えたところをちゃんと覚えることで、非常に効率よく勉強することができます。
そのため、間違えたところはテキストに印を入れたり、ノートにまとめたりすることをお勧めします。
問題演習のやり方
何のために問題演習をやるのかを知っておく
何のために問題集をやるかといえば、基本的には「自分の知識が足りないところ」や「勉強不足のところ」を確認するためです。
もちろん「慣れるため」というのもありますが、多少やれば問題自体にはわりとすぐ慣れるものです。
それよりも、「自分の知識が足りないところ」を確認して、「何を理解するべきか」「何を覚えるべきか」を把握することが大切になります。
間違えた問題は必ずチェックする
間違えたところは必ずチェックしておきましょう。「答えを確認する」だけでは不十分です。
テキストに印を入れたり、ノートに軽くメモしたりして、「1ヶ月後も復習しやすいようにしておく」ことが大切です。
間違えた問題は、その場で復習しても時間が経つと忘れやすいです。
そのため、その場で復習するだけでなく、その後も復習しやすいようにしておきましょう。
行政書士試験の分野ごとの勉強法
憲法の勉強法
行政書士試験の中では、比較的簡単な部類に入ります。
憲法で8割以上の点数を取ることが大切になってきます。
8割を取るためには「満点を取るぐらいの気持ちで」勉強する必要があります。
憲法の中でもっとも大切なのは判例です。
堅苦しくて難しいので大変ですが、「判例をしっかり読んでおくこと」で得点が取りやすくなります。
筆者は争点と判例だけをまとめたワードの文書を作っていました。
漫画の判例本などは読みやすいです。こういったものを利用しながら、効率よく勉強してください。
民法
行政書士試験では難しい方に入ります。
不動産関連などは理解が大変な部分があるでしょう。
しかし、「捨てていい」わけではありません。
理由がわかりにくい判例もあるので、ある程度「こういうものなんだ」と適当に納得しておくことも必要です。
記述もあるので、用語などもしっかりと覚えておく必要があります。
特に注目しておいてほしいのは「条件」や「例外」です。
「〜になるときの条件」や「基本は〇〇だが〜の場合には当てはまらない」というものです。
こういったものは出題されやすいです。
例えば、「建造物に不備があって、誰かに怪我をさせた場合には、その建造物を使っている人が損害を賠償する責任を負う」というのがあります。
しかし、例外として「その建造物を使っている人がちゃんと気を付けていた場合、もともとのその建造物の所有者が責任を負う」ということになっています。
この場合、「元々の所有者が責任を負う場合はどんなときですか?」という問題が作れますよね。
こういった「条件」や「例外」は問題を作る際にとても使いやすいところなので、注意しておく必要があるのです。
行政法の勉強法
行政法は問題数も多く、7割以上得点することが必要です。
条文を知っていれば大体の問題は解けます。
そのため、条文をしっかり覚えておくことが大切です。
条文の知識がかなり問われるので、条文を何回も読んで、「ほぼ覚えている」状態が望ましいです。
また、再審査請求の日数と再調査請求の日数など、分かりにくいところは「表を作って覚える」ことをお勧めします。
商法の勉強法
テキストに載っている範囲や、過去問や問題集に載っているものだけしっかり覚えましょう。
満点を狙いに行くのは現実的ではありません。
商法や会社法の条文の数を見れば、全部勉強するのは無理だと分かっていただけるのではないでしょうか。
一般常識(基礎知識)の勉強法
ある意味鬼門です。「ニュース検定のテキスト」などを使用して勉強しましょう。
知らないことは調べてください。
何が出るか皆目見当はつきませんが、情報公開法や個人情報保護法などは毎年出ているので、そこはよく勉強しておく必要があります。
出題の運も多少ありますが、安定して5割程度取れるようにはしたいですね。
まとめ
今回は行政書士試験の勉強法を紹介しました。
行政書士試験では、しっかり正確な知識を定着させることが大切です。
自分に合った勉強法をぜひ見つけてください。