士業で独立開業できる資格の一つとして、行政書士があります。
行政書士は行政に関係する書類を作成する専門職です。
行政書士になるには、基本的に行政書士試験に合格する必要があります。
一般的に行政書士試験は難易度が高いと言われていますが、中には「誰でも受かる」「簡単」といった声も聞かれます。
そこで、今回は行政書士試験は「誰でも受かる」のか、行政書士試験に半年で合格した筆者が、忖度なしに詳しく解説します。
行政書士試験は「誰でも受かる?」
行政書士試験は「誰でも受かる」と言われることがあります。
実際、行政書士試験は、年齢、性別、国籍に関係なく誰でも受けることができます。
しかし、合格率は8%~15%程度であり、「誰でも受かる」というのは言い過ぎのように思われます。
行政書士試験は半年程度で受かる方もいれば数年かけても合格しない方もいます。
「誰でも受かる」試験ではなく、しっかりと努力ができる方だけが合格できる試験であると言えるでしょう。
行政書士試験が「誰でも受かる」と言われる理由
合格率などを見ると、行政書士試験は「誰でも受かる」わけではないのですが、そう言われてしまう理由があります。
その理由を3つ紹介します。
①法律系士業の中では簡単
法律系資格には他にも「司法書士」や「弁護士」があります。
これらは非常に難関資格で、行政書士に比べてもはるかに難しい資格です。
そのため、行政書士が難関資格であっても、超難関資格の司法書士や弁護士と比べると難易度が低いので、そう思われてしまうのです。
②ほとんど選択問題
行政書士試験は300点中240点が選択問題で、しかも合格点が180点です。
つまり、選択問題を75%取れば、記述問題が仮に0点でも合格できます。
用語や条文をそれほど丸暗記しなくても合格できるため、比較的楽だと思われる傾向にあります。
③範囲が広くない
行政書士試験の範囲は憲法、行政法、民法です。(商法も範囲内ですがそこまで問われません。)
民法は範囲がとても広いですが、行政法や憲法はその気になれば全部覚えられるくらいの範囲です。
そのため、集中すれば半年で合格する人も少なくありません。

筆者も半年で合格しています。
このため、「誰でも受かる」と言われてしまうことがあるのです。
行政書士試験の本当の難易度
それでは、行政書士試験の本当の難易度はどれくらいなのでしょうか。
合格率は8%から15%です。確かに難しいのは間違いないのですが、「どうしようもなく難しい」というわけではありません。
全体で6割取れば合格できるということは本番で「4割間違えられる」ということです。
結構間違えられますよね。
しかも、ほとんど4択問題です。勘でも25%当たります。
このことから「難しい試験だが、あまりにも難しいわけではない」のです。
もちろん、そんなに単純な話ではないですが、少なくとも「ものすごく努力しても届かない」ような試験ではありません。
適切な勉強のやり方とある程度の量をこなせば、必ず結果はついてきます。そういった意味では「誰でも受かる」のかもしれません。
まとめ
今回は「行政書士試験」が「誰でも受かる」と言われてしまう理由や難易度について解説しました。
行政書士試験は難易度が高い試験ですので、適切な対策をして臨んでください。