アニメの舞台を巡る、いわゆる「聖地巡礼」が人気になっています。
作品への没入感などを味わうことができ、アニメの楽しみ方の一つになっています。
また、アニメの舞台になることで、多くの観光客が訪れ、地域の活性化にもつながります。
ところが、聖地になることは必ずしもメリットだけではありません。
そこで、聖地巡礼オタク歴10年以上の筆者が、様々な場所を訪れて感じた聖地巡礼のメリットとデメリットを解説していきます。
聖地巡礼とは
聖地巡礼とは、漫画やアニメ、小説などの作品の舞台になったところを訪れることです。
特に、アニメの聖地巡礼では作品で出てくる風景がそのまま味わえることもあり、没入感を感じることができます。
日本では様々なアニメの聖地があり、全国各地でPRされています。
聖地巡礼のメリット
観光客を呼ぶことができる
聖地巡礼の一番のメリットは観光客を呼ぶことができることです。
特に地方の観光資源が乏しい地域などは、なかなか観光客を呼び込むのは難しいです。
「聖地」になれば、何気ない街並みが観光資源にすることができます。
移住者も増える
好きなアニメの「聖地」の近くに住みたいと考える方は少なくありません。
実際、数百人がアニメの舞台に移住したと言われています。
通常の観光客よりも経済効果が高いため、地域にとっては喜ばしいことでしょう。
税収が増える
観光客や移住者が増えることで税収が増えます。
また、ふるさと納税を使って、アニメの「聖地」に寄付をするという方も少なくありません。
実際、ふるさと納税でアニメのグッズを返礼品としている「聖地」も少なくありません。
また、コアなファンが多く、一人当たりの寄付額もある程度大きくなりやすいのが特徴です。
聖地巡礼のデメリット
作品の人気に左右される
どんな聖地も観光客を呼び込めるわけではありません。
元々の作品のある程度の人気がなければ、観光客はあまり来ないでしょう。
「聖地巡礼でPRしたい」と考えても、そもそもその作品が売れなければ意味がありません。
効果は短期的
聖地巡礼の観光客は作品が人気の時に多く訪れます。
基本的にある程度の人気作でも、その人気は長期間続きません。10年以上聖地として人気が出ている地域は一部を除いて非常にまれです。
そうなると、聖地巡礼の観光客はコアなファンに限ります。
特に現代は消費のサイクルが早く、以前よりも流行が短期化してきています。
短期的な集客はできても、長期的には難しいのが現状です。
地元民とのトラブル
聖地になることで地元の方とトラブルになることもまれにあります。
マナーの悪い聖地巡礼の観光客が来ることもしばしば。
また、アニメのキャラクターがプリントされた服を着てくる方もいるので、好ましく思わない方もいらっしゃいます。
ただ、地元民ではない方が外から騒いでいるだけのケースも多いです。
私の経験では、ほとんどの場合は地元の方から歓迎されているように思います。
聖地になるにあたって大切なこと
期待しすぎない
聖地巡礼の観光客は基本的に短期的な増加で、またアニメの人気などにも左右されてしまいます。
あまり当てにしない方が良いかと思われます。
「その土地」のファンにする
「アニメのファンだから」ではなく「その土地が好きだから」来てもらえるようにする必要があります。
そのためにも、「聖地巡礼」をきっかけにしてその土地の魅力が伝わるようにしなければなりません。
私も聖地巡礼で10年以上ある場所に行っていますが、「そこが好きだから」行っています。
まとめ
聖地巡礼のメリット・デメリットを詳しく解説していきました。
聖地になることはメリットがある一方で、デメリットもあります。
安易に頼るのではなく、その街の魅力を高める施策をする必要があります。