IT技術者の登竜門の試験のうちの一つが「応用情報技術者試験」です。
IT業界で仕事をする場合には、面接で有利になったり、手当がついて給料が上がったりします。
そんな応用情報技術者試験ですが、「応用」とついている通り、難易度がやや高い試験です。
実務経験がない場合や、文系だったりした場合は特に「難しそう」という印象を持ってしまうのではないでしょうか。
そこで、今回は応用情報技術者試験に文系で実務経験なしの時に合格した筆者が、「実務経験がないと受からないのか」「筆者が合格した勉強法」を詳しく解説します。
応用情報技術者試験の概要
試験対象者
応用情報技術者試験は「ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に必要な応用的知識・技能をもち、高度IT人材としての方向性を確立した者」を対象にしています。
試験内容
コンピュータの基礎理論、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、データベースといったIT分野に加え、システム開発やマネジメント、経営や会計などの問題もいくつか出題されます。
午前試験
試験時間は150分です。
多肢選択式で、80問です。
午後試験
試験時間は150分です。
記述式で、11問のうち5問を選択します。
難易度・合格率
難易度が高いIT資格の一つで、合格率は25%程度です。
基本情報に受かった人が多く受けるので、数字よりもさらに難しい試験です。
応用情報技術者試験は実務経験が必要?
応用情報技術者試験は実務経験が全く必要ではありません。
もちろん、ないよりはあったほうがいいのですが、実務経験の有無が大きく影響することはありません。
午前試験は知識を問う問題がほとんどですし、午後試験もちゃんと知識を覚えて練習しておけば解ける問題がほとんどです。
午後試験は、その気になればプログラミングを回避することすらできます。
テキストの内容をしっかり覚えて、過去問を解くことが大切になってきます。
応用情報技術者試験に実務経験が必要ない理由
実務経験が必要ないって本当かなあ??
ちゃんと理由を説明するわね
①データが示している
応用情報技術者試験の合格者の平均年齢は29歳と言われています。
ということはIT業界で5年以上仕事をしてきた人がほとんどでしょう。
しかし、そんな人たちですら半数は落ちるわけです。
逆に、筆者のように文系で実務経験なし(当時)の人が真面目に勉強すれば受かってしまいます。
つまり、実務経験よりもしっかりと勉強するかどうかが差になってくるというわけです。
実務経験はもちろんあるに越したわけではありませんが、そこまで関係ないということがわかっていただけると思います。
②実務でなければ知れないことはほぼ出題されない
基本的に、応用情報技術者試験では実務でしか知り得ない情報は出ません。
テキストや公式サイトのシラバスに書いてあることしかほぼ出ないのです。
そもそも、応用情報技術者試験は「現場の知識」を持っているかどうかを問う試験ではありません。あくまで「ITやシステム開発に関する体系的な知識を持っているか」を問う試験です
③プログラミングもできなくていい
応用情報技術者はプログラミングができなくても受かります。
プログラミングができたほうが勉強しやすいのは間違いないです。
ただ、とりあえず理解さえしてしまえば問題は解けるので、実際にコードを書く(プログラミング)ことができなくても、「考え方」がわかっていれば問題は解けます。
とはいえ、ガッツリやらなくてもいいので、無料のサービスなどを利用して入り口の部分だけでも少しやっておくことをおすすめします。
応用情報技術者試験の勉強法
①テキストの内容を理解する
テキストの内容を読んで理解します。
分からなければインターネットで検索してみて、分かりやすい説明を探してみましょう。
それでも分からない場合は飛ばして次に進みましょう。
次のようなサイトは分かりやすいので、もしよければ参考にしてください。
おすすめテキスト
とにかく説明がわかりやすいほうがいいという方は「キタミ式」をおすすめします。
内容的に充実していて、1冊でちゃんと点数が取れるようにしたい方は「合格教本」をおすすめします。
②テキストの用語を覚える
テキストの用語を覚えます。
何回も繰り返して覚えていきましょう。
テキストは分厚いので、覚えにくいものはノートやワードの文章などにまとめて復習しやすいようにするといいと思います。
③午前試験の過去問を解きながら復習する
午前試験の過去問を解きましょう。
おそらく、そこまで解けないと思うので、間違えた問題をしっかりと復習してください。
間違えたところはテキストに印をつけたりしておきましょう。
④午後試験の過去問を解く
午後試験の過去問を解いてください。
まずは選択問題をどれにするかを考えず、全部の問題を2、3年分解いてみましょう。
できそうな分野とできなさそうな分野を洗い出してみて、必須問題のセキュリティを除き、6問程度の候補にしぼりましょう。
候補ができた場合は、その問題を中心に過去問をやっておけばいいです。
その際は選択問題を選ぶ練習をしておきましょう。
応用情報技術者は選択問題をどれにするかがかなり大事です。
問題によってはかなり解きやすいので、時間を測って選択問題を選んで解く練習をしておきましょう。
まとめ
今回は応用情報技術者試験の合格に実務経験は必要なのか、初心者の方向けの勉強法などを紹介医しました。
応用情報技術者は実務経験ではなく、勉強時間や勉強の質が重要な試験です。
文系の方や、非IT系の方も十分狙える試験なので、ぜひ挑戦してみてください。