応用情報技術者試験は「ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に必要な応用的知識・技能をもち、高度IT人材としての方向性を確立した者」を対象としたITに関する知識や技能を図る試験です。
IT技術者の登竜門の一つであり、20代後半から30代前半までにはとっておきたい資格のうちの一つです。
そんな応用情報技術者試験ですが、「難しすぎる」と感じる方もいらっしゃいます。
何回受けても受からないという方もそれほど珍しくはありません。
そこで、今回は応用情報技術者試験の合格者である筆者が、応用情報技術者の難易度や、なぜ難しすぎると感じてしまうのか、応用情報技術者試験の対策をご紹介します。
応用情報技術者試験とは
応用情報技術者試験は、情報処理推進機構(IPA)が実施している国家資格試験です。
独力でITの課題をある程度解決できるような人材を問うています。
春秋の年2回行われ、選択式問題の午前試験と記述式問題の午後試験で合否が判定されます。
出題範囲はコンピュータの基礎理論、コンピュータの構成、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、プログラミングなどのIT知識の他に、システム開発におけるマネジメントや経営やマーケティングの知識も問われます。
IT技術者なら取っておきたい資格の一つですし、非IT系の方でも今後価値が高まっていくと思われる資格の一つです。
応用情報技術者の難易度は?
応用情報技術者試験は合格率が25%前後の試験です。
応用情報技術者試験を受ける人は、基本情報技術者にすでに合格していたり、ある程度ITに関わっている人が多いので、その中で25%というのは低い合格率だと言えます。
そういったことから、ITをある程度かじったことがある方でも難しい試験だと言えるでしょう。
応用情報技術者試験が「難しすぎる」原因
応用情報技術者試験権が「難しすぎる」と感じてしまう「原因」があります。その原因をいくつか紹介します。
①選択問題の選び方に問題がある
応用情報技術者試験は選択問題があります。
11問中5問(セキュリティは必須なので、実際は10問中4問)を選択し答える必要があります。
ここで大きな問題となってくるのが、たまに「簡単な問題」や逆に「難しい問題」が出てくるということです。
少なくとも、「難しい問題」を回避する必要があります。
そのためには、選択問題は問題を見てから決める必要があります。
全分野対策するのは大変ですが、少なくとも6、7問から4問を選ぶようにしておくべきでしょう。
また、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、IT監査は「ほぼ読解問題」なので、練習しておけば誰でも7割程度狙えるようになります。
そのため、テクノロジ系で難しいと思うなら、これらの選択問題をうまく使うのも手です。
また、テクノロジ系では組み込みシステムが比較的解きやすいです。(もちろん難問が出る場合もあります)
IT技術者として上に行きたいから、テクノロジ系を選択したいなあ
こういった心意気は立派ですが、試験というのは「受かるか」と「落ちるか」しかありません。
受かってから好きなだけ勉強すればいいので、まずは受かることを考えましょう。
②シラバスを見ていない
応用情報技術者試験をはじめ、情報処理技術者試験には「シラバス」というのが存在します。
IPAの公式サイトからダウンロードできるため、絶対に見ておく必要があります。
シラバスというのは出題範囲や、出題される用語の例などがかなり丁寧に解説されています。
問題集やテキストにない用語でも、シラバスに掲載されていれば出題される可能性は高いです。
シラバスは毎年更新されているため、過去問をやるだけではカバーできません。
「シラバスを読む」以外で勉強する方法はほぼありません。
シラバスに載っている用語を内容含めしっかり理解しておきましょう。
筆者が受けた時も「シラバス」にのみ掲載されているような記述問題が出ました。
③シンプルな勉強不足
「いやいや、ちゃんと勉強してるよ!!」と思われるかもしれませんが、そういって受験した人の中で受かっているのは25%程度です。
「ちゃんと勉強している」人が受けて2、3割しか受からない試験です。
厳しいことを書きますが、残念ながら、同じくらい頑張っている人は他にたくさんいるのです。
しっかりと用語を覚える、内容を理解するといったことを徹底する必要があります。
本当に「うろ覚え」のところはないか、「人に聞かれたらちゃんと説明できるか」を考えて学習しましょう。
応用情報技術者試験の対策法は
①テキストや過去問で基本知識をしっかり定着させる
おそらくほとんどの人がやることですが、テキストに載っている単語を覚え、内容を理解しましょう。
過去問などを利用し、しっかり定着させましょう。
②シラバスの載っている単語は「全て」確認しておく
先ほども書いた通り、シラバスから出題されることが多いので、シラバスの載っている単語は全て確認しておきましょう。9割方は他のテキストや問題集に載っている単語なので、残りの1割をしっかり学べばいいです。
シラバスを印刷して書き込んだり、ノートにまとめるなどしておいてください。
③選択問題の選択肢を増やしておく
選択問題は11問中5問を選びますが、全て学ぶ必要はありません。
ただし、難しい問題を回避できるだけの選択肢は用意する必要があります。
できればプロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、IT監査は選択肢に含められるように対策しておいてください。
文系出身の方は経営・情報戦略も勉強しておきましょう。
まとめ
今回は応用情報技術者試験が「難しすぎる」と感じてしまう原因や対策法などを書きました。
難しい試験ではありますが、しっかりと対策をすれば受からない試験ではないので、本記事を参考にして合格を掴んでいただければ幸いです。